2014年04月02日

労賃に換えて

蔵書整理について相談したい、という連絡をいただいて、駒場の研究室に出かけました。二日ほど前のことです。

キャンパス内は桜がちょうど見ごろ。最近では情報が広まって、電車に乗ってわざわざ花見に来られる人も増えています。お天気が良かったこともあり、正門付近にはご年配の小グループが、多く目につきました。

お呼びいただいた先生とは、これまで面識がありません。ただ、著作などで令名は存じておりましたので、どんなお話かと、多少の期待を持って伺ったのです。

お会いしてみると気さくな先生で、店主と同年配ということもあり、肩ひじ張らずお話が出来ました。

ご用向きは、来年の3月末には退官となるので、今から研究室の蔵書を、整理する計画を立てておきたいということ。

確かに壁面だけでなく、中棚まで増設し、各棚目いっぱい本が詰まっておりますが、これほど早手回しのご相談を受けたのは、初めてのことです。

店から近いことですから、少しずつ整理して、その都度お呼びいただいてもよし、あるいは必要な本を全部片付けられてから、最後に残りを一度に引き取らせていただくもよし、どちらでも、とお伝えしました。

RIMG1129結局、先生に下駄を預ける形で、その話はいったん打ち切りになりましたが、研究室の外の廊下に段ボール箱が積まれていて、その処分が目下のお悩みのようです。

全部で12箱あるうちの10箱までは、学会誌、紀要といった雑誌類。残りの2箱に書籍が乱雑に詰められていました。つまり学生さんたちが抜き取った、その残り。

それでも少しは商品になりそうな本も見受けられましたので、「こちらを引き取りましょうか」と申し上げると、「できれば、雑誌の方もお願いしたいのですが」。

10箱の雑誌を片付けるお駄賃に、2箱の本をいただくような恰好となりました。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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