2014年04月14日

小さな一人旅

CA3K0801京都で一泊した日曜日の朝、誰からの誘いもなく、こちらからも敢えて誘わず、これだけは自分で決めていた「進々堂」へ一人で朝食を食べに行きました。

1970年代初めから6年間ほど、この近くのアパートに住み、友が泊まりに来れば朝は必ずここというように、何かにつけては通った思い出の店です。

近頃では、京に行くことも間遠になりましたが、その度に義理でも果たすようにして、詣でております。

この「進々堂」は、京都市内に何店も展開しているパン屋さんとは、別のお店とかで、どこか観光客嫌いの、頑なな雰囲気を感じさせるのも、独自の営業姿勢なのでしょう。

そのため、一時期は存続を危ぶんだこともありました。店主あたりの心配することではありませんが。

例えば中庭の席などは、しばらく閉鎖されていたように記憶します。今回見ると「二名様以上」には開放されておりました。

若いマスターがカウンターの中に入っていました。ご夫婦で、アルバイトを使い、切り盛りされている様子です。天井の高い室内の壁も、新しいクロスが貼られていました。

残念なのは「店内での撮影はお断りします」の張り紙があり、折角の空間を携帯カメラに収めることが出来なかったこと。

ラメールもホットドッグも懐かしいものですが、食べ物飲み物に惹かれて訪れるわけではありません。

このお店の最大の魅力は、黒田辰秋の机と寄木市松張りの床、そして高い天井と一枚ガラスの大きな窓。つまり空間そのものにあります。

席に着いて店内を見渡すと、照明の暗さに改めて驚きました。ここで本を読んだり、ノートを取ったりした日々があったのです。

店主にとっては、その空間が遥かな時間を呼び起こしてくれることへの期待が、この店へ足を運ばせるのでした。

konoinfo at 19:30│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by A Penguin   2014年04月15日 01:16
うらやましい想い出、ですねぇ、嫉妬。
2. Posted by 表口 康子   2014年04月16日 10:44
よく利用しているのに、別物とは知らなかったです。確かに雰囲気は違います。ポイントカード出しても、押してもらえなかった筈だ…何年も京都にいながら、東京に住む河野さんに教えていただくとは…ありがとうございます^^;

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