2014年04月21日

紙の本

朝刊の「国会図書館の蔵書を製本販売」という見出しが、目に飛び込んできました。「国会図書館の蔵書を「紙の本」にして売るサービスをアマゾンが始める」とあります。

記事を読むと「国立国会図書館の蔵書の電子化された画像データを印刷し、紙の本として販売する取り組みを始める」云々。

要するに国会図書館が2009年以来、著作権の切れた蔵書を徐々に電子化し、次々にホームページに公開してきた、それを商売に利用しようという話。国会図書館が見出しにされていますが、つまりはアマゾンの記事。

商売と言っても、同社にとっては取るに足りない規模の事業でしょうから、狙いはアナウンス効果。まんまと大新聞のニュースに取り上げられたというわけです。

実際、どこがやっても良かったわけですが、利益を出せる見込みは少ない。復刻本ブームの盛衰を顧みれば明らかです。利益も出ない代わりに、費用も同社にすれば大したものでない。その割には話題になる。

恩恵を受ける人もいるはずですから、ケチばかりをつけるつもりはありません。しかし古書業界にとっては、また一つ飯のタネが減るという感は否めないところです。

イメージ (151)ところで手元に、不思議なオンデマンド本(25cm,127p)がありました。何が不思議かと申しますと、奥付、いわゆる出版事項(publishing data)の表記がないのです。ISBNはあるのですが。

刊年がありません。版権表示がありません。出版社もありません。表紙の下部にあるとおり、Wikipediaからコピーし編集した本で、引用サイトのリストが巻末にありました。

イメージ (152)裏表紙と、標題裏に、高らかな宣言文が掲げられています。「世の中変わっても、昔ながらの〈本〉という形には、まだまだ役目がある」というわけです。

その〈本〉というのがBOD本ではちょっと寂しいですが、ここは目を瞑って、ひとまずエールを送りましょうか。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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