2014年05月27日

親と子の違い

「明日の洋書会に出品しますので、よろしく」という電話を、ある同業からもらったのは昨日のことです。

今月、店主は当番ではありませんので、当番会員にメールで連絡を入れておきました。店主が手伝いに出るまでの必要は、なさそうに思えたからです。

それでゆっくりとお昼すぎに会館に着くと、全体の出品量は予想していたより多かったのですが、作業そのものはほぼ終わっておりました。

電話をもらった口とおぼしきものを探すと、平台で二台ほど。こちらは聞いていたより少ない量でした。もっとも店主が聞き違ったのかもしれません、40本を40箱と。

もう一つ予想が外れたのは、その内容です。同業の話によれば、著名な政治学者でキリスト者の旧蔵書であるはずでした。しかし目の前にある本は、あまりにも筋が違います。出版年代も、その方のものとしては新しすぎるものが含まれています。

ヤケくすみ、イタミもはげしいフランス書ですが、戦後の出版物が多く、内容もほぼ文学系のもの。もちろんフランス語も解されたでしょうが、ご専門からすれば、むしろ英語資料が中心となるはずのところ。

ふと、これは店主の聞き違いではなく、電話をくれた同業の勘違い、あるいは言い間違いだと気づきました。この方には、やはり著名なフランス文学者のご子息がおられます。そちらの蔵書に違いありません。

後刻、そのことは、ある同業が山の中から一冊の献呈署名本を見つけ、証明されました。

その本自体は、特に価値のあるものではないと思われましたが、数百冊の本の中には、他にどんなお宝が隠されているか分かりません。

RIMG1302ただ、問題は先に申しあげたとおり、その保存状態の悪さです。仮に珍しい本や、貴重な資料が見つかったとして、商品として生かせるかどうか。

それでも、発掘作業に挑戦してみようという業者がいて、ごく安い落札値ながら、すべて引き取り手がつきました。徒労に終わらないことを願うばかりです。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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