2014年05月28日

不満の捌け口

「昨日、洋書会に行ったでしょ?」と電話をかけてこられたのは、旧知の先輩古書店主Mさん。

「ウチの荷がボーになっちゃったんだけど、どういうことだろうね。20本もあって、2千円も入らないのかねえ」

そういえば、市場が終わって片づけの時、Mさんの引き荷(売買不成立の荷)をどうしたものかと、事業部担当の会員同士で話すのを耳にしておりました。

昨日もお伝えしたように、荷の量が多かったこともあり、店主はそれがどのようなものであったか、確認しておりません。目を惹かれるものでなかったことは確かです。

Mさんは不満そう。「英語の先生のところの本だから、あれだけの量なら、悪くても1万や2万にはなると思ったんだけどなあ」

RIMG1301もちろん量の問題でないことは、ご自身の商売を振り返ればすぐに分かる筈ですが、Mさんの頭の中は、あてが外れたという思いに占領されていて、まるで素人さん同様の落胆ぶり。

「もう一度出品してみたらどうですか」と店主が申し上げたのは、あながち気休めではなく、見逃していることもあれば(現に店主がそう)、買い過ぎてその日はもう腹一杯ということだってあるからです。

さらに、札を入れる業者が、安く落ちるとは思わず遠慮する場合もあります。そう考えると、なまじ2千円が入らなくて、良かったのかも知れません。

しかし「いいよ、もうツブしちゃったから。先生にもそう説明しておくよ」とのお答え。

以前、ロマン派研究書の一口を持ち込んで、かなりの値がつき、「洋書でも高くなるものもあるんだ」と喜んでおられたM先輩ですが、これでまた洋書は株を下げたかも知れません。「やっぱり洋書は…」とあちこちで吹聴する様子が目に浮かぶようです。

しかし先輩のことをこう申し上げるのもナンですが、憎めない方なのです。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

平日午前10時〜午後7時、土日祝日は午前10時から午後6時まで、毎日営業いたしております
Profile

河野書店

Archives