2014年06月24日

素人さんならともかく

RIMG1383市場を運営していると、面白いこと感心することに、しょっちゅう出くわしますが、ごく稀に嫌な思いをさせられることもあります。

先日、ある同業から、ご自身の出品物が思ったような値にならなかったことに関して、皮肉たっぷりのFAXを頂戴いたしました。

地方の方で、「わざわざ東京に嫁に出したのに、こんなことなら地元の市に出せばよかった」とも書かれております。

落胆は重々お察し申し上げるとして、それに対して、会が対処すべき、どんな手段があったでしょうか。

会に仕分けを任されたわけではありません。出品明細がついており、その通り封筒を付けて出品しました。あらかじめお知らせいただいていたので、特選目録にも掲載しました。陳列も充分良い場所をとり、見やすく並べたはずです。

会としては、セールスを行うわけではありませんから、そこから先は、入札する業者の判断です。さらに、出品者は、これ以下では売りたくないという「止め値」を入れておくこともできます。

何より理解していただきたいのは、こうした一連の業務は、組合から委託された各交換会が、会員の手により、せいぜい交通費程度の手当てで行っているということです。

定められたルールで、業者同士が本を交換する。その仲立ちを、僅かな手数料で行う。それが交換会の役割です。僅かとはいえ、少しでも高値で取引されることが、交換会にとっても利益であることは言うまでもありません。

こんなことは、少なくとも東京組合員なら常識以前の問題で、だからこそ売値が安かったからといって、その不満の矛先を直接、交換会に向けるということはありえないでしょう。愚痴はこぼすとしても。

もちろん、地方の同業も、大方はそのあたりについてのご理解はあるはず。だからこそ稀な例だと申し上げたのですが、ちょっと落胆させられる出来事でした。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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