2014年10月19日
「神話学入門」
長いこと手元にあったのに、迂闊にも気がつかないでおりましたが、写真の二冊、右がドイツ語原著で左がその翻訳書(ひどい写真ですがご勘弁を)。
長いことと申しますのは、データに登録されている日付こそ2004年ですが、それよりずっと前に入手していたはずだからです。
一方、翻訳書の方はその間、何冊か手に入れもし、売りもしておりますから、この本が何代目かになるわけです。
翻訳書にある「訳者あとがき」により、これが右の原著の「全訳」であるばかりか、「書肆の希望に従って」原著にない「文献一覧」や「索引」も付けられた労作だと知りました。
晶文社というのは、古本屋にとっては毀誉相半、と言っては大げさですが、いささか厄介な出版社です。
というのは、良心的な出版物が多いのに、古書価がそれほどつかないものが多いからです。ネット時代になって、その傾向はますます顕著になっているのではないでしょうか。
その理由は、垢抜けた装丁につられ、ファッション感覚で買ってしまってから、いざ読んでみると本書のように高度な内容のものであったりして、歯が立たずに投げ出してしまう読者も多いからではないかと思います。
ちなみにAbeBooksで原著を検索すると24件(復刊含む)、「日本の古本屋」で翻訳書を検索すると19件ヒットしました。原著の最低価格は19ドルであったのに対し、翻訳書の最低価格は800円(小店は1000円です)。
これらの事実が何を意味するのかは、改めて考えてみることにいたします。しかし良い本が安く買えるのであれば、読者にとっては決して悪いことではありません。日本の読者は恵まれていると言えるでしょう。
折しも東京大学新聞Onlineに「小林康夫先生退官記念インタビュー」を見つけました。「情報ではなく本を読め」「一年間300冊を10年間読んで初めて見えてくる世界がある」
先生、もっと押してください。
長いことと申しますのは、データに登録されている日付こそ2004年ですが、それよりずっと前に入手していたはずだからです。
一方、翻訳書の方はその間、何冊か手に入れもし、売りもしておりますから、この本が何代目かになるわけです。
翻訳書にある「訳者あとがき」により、これが右の原著の「全訳」であるばかりか、「書肆の希望に従って」原著にない「文献一覧」や「索引」も付けられた労作だと知りました。
晶文社というのは、古本屋にとっては毀誉相半、と言っては大げさですが、いささか厄介な出版社です。
というのは、良心的な出版物が多いのに、古書価がそれほどつかないものが多いからです。ネット時代になって、その傾向はますます顕著になっているのではないでしょうか。
その理由は、垢抜けた装丁につられ、ファッション感覚で買ってしまってから、いざ読んでみると本書のように高度な内容のものであったりして、歯が立たずに投げ出してしまう読者も多いからではないかと思います。
ちなみにAbeBooksで原著を検索すると24件(復刊含む)、「日本の古本屋」で翻訳書を検索すると19件ヒットしました。原著の最低価格は19ドルであったのに対し、翻訳書の最低価格は800円(小店は1000円です)。
これらの事実が何を意味するのかは、改めて考えてみることにいたします。しかし良い本が安く買えるのであれば、読者にとっては決して悪いことではありません。日本の読者は恵まれていると言えるでしょう。
折しも東京大学新聞Onlineに「小林康夫先生退官記念インタビュー」を見つけました。「情報ではなく本を読め」「一年間300冊を10年間読んで初めて見えてくる世界がある」
先生、もっと押してください。
konoinfo at 18:30│Comments(0)│TrackBack(0)│
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。