2014年10月22日

開高さんも驚いた

昨日、触れておこうと思って抜け落ちたことがありました。五反田にある南部古書会館での「フリ市」について。

あの画面に映っていたような、テーブルを取り囲んでという形になってから、実のところ店主は、一度も南部のフリに参加したことがありません。

ですから一般の視聴者と同じように、興味深くその光景を見せてもらいました。良く知った場所、良く知った面々が出ていたのではありますが。

そして、しつらえは変わっても、また、扱う量や質に物足りなさは見て取れても、その流れやテンポの変わりなさに、安堵のようなものを感じました。

RIMG1625近年、古本屋を取り上げたTV番組などでは、必ずと言っていいほど、この南部のフリが紹介されるようです。入札と違って、絵になりやすく、いかにも古本屋の市場というイメージがあるからでしょう。

この古本=フリ市というイメージは、開高健が『ずばり東京』(朝日新聞社 1964年)の「古書商・頑迷堂主人」で紹介したあたりから、世間に広まったのかもしれません。

そして、確かそのなかで著者の開高も、ポンポンと本が放り投げられるさまを、驚きを込めて書いていたような記憶があります。開高も、というのは、初めてこの様子を見ると、まず大方の人が驚かれるからです。

で、大抵はここでフォローが入ります。派手に音を立ててブン投げているように見えても、「熟練のフリ手は決して本を傷めない」というように。

今回、このフォローがなかったので、あるいはショックを受けたままの方もいらっしゃるのではないかと思い、敢えて店主がフォローを入れさせてもらいました。

ちなみに開高の本では、フリの他に、廻し、椀伏せといった入札方法も紹介されています。現在の置き入札が主流となったのは、11年前に建て替えられた前古書会館が、1972年に落成して以降のことです。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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