2014年11月29日

ある「広告」

RIMG1771東京古書組合には『古書月報』という機関誌があって、現在では隔月に発行され、大正期の創刊から現在に至るすべての号が、古いところは合本製本されて、大切に保管されております。

これはこれで貴重な資料ですが、業界には昭和21年創刊の『全連ニュース』(現在は『全古書連ニュース』)という機関紙があり、こちらはその名の示す通り、全国同業の動向を記録して、他に得難い資料です。

ただ、その初期は、パンフレットというより、二つ折りにしたチラシを2、3枚重ねたと言った方が良いような体裁に加え、戦後暫くは紙質も粗悪でした。そのため、本部である東京組合にも、バックナンバーが揃ってはいません。

何度か古くからの組合員に呼びかけて提供を求めており、あと僅かな号数で揃うとは聞いておりますが、時がたつほど困難は増していきます。

現在揃っている部分だけでも、早いうちに『月報』のように製本しておこうという計画はあるのですが、ここでも紙の劣化がネック。そこで漸次、劣化の激しい号からコピーして、将来の製本に備えている状況のようです。

どうせなら、同時にスキャンして置けば良いと思うのですが、果たしてそれがなされているかどうか。

ともあれ、そんな作業中の資料を見る機会があり、その一部をコピーして貰ってきました。「明治古典会座談会」という見出しが目についたからです。

1959年9月20日発行の第101号。しかし、その座談会についてより、最後のページに「広告」として載せられている記事をご紹介いたします。

古本屋の虎の巻/それは相場です。/うごく相場におくれるな。/生きた相場に通じたものこそすべての勝利者です。/いままでと違って、東京古書組合の「古書月報」は約二分の一も、相場特報にそのスペースをさいております。辺境にあって、なを、東京中央市場に座っていると同じような効果があります。月々のたかひくの通信は、あなたの営業にプラスするところ甚大なものありと信じます。どうぞご利用のほどを。年、十回、定期発行。一部四十円

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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