2015年02月20日

外国人留学生

年恰好から見て、おそらく留学生だと思われる外国人が、紙袋二つを下げて店に入ってこられました。

「この本を置いていきたいんですが」と言われたように聞こえました。英語です。「お売りになりたい?」と尋ねると、「買ってもらえるようなものであれば」という意味のお返事。

厚くて重い本を中心に約20冊。一冊ずつ紙袋から出しながら見ていくと、考古学系の学術研究書が数冊、歴史系の専門書が数冊、そのほかもう少し一般的な歴史書が数冊。全般に硬い本で、やはり留学生のよう。

やがて、見覚えのある、緑色の古びたクロス装の本が出てきました。C. M. Gayley, The Classic Myths in English LIterature
and in Art. Ginn and Company, c1911。 表見返しの遊び紙に、朱色の蔵書印が押されていて、小店が何度かお引き取りに伺った、S先生の旧蔵書だと分かります。

「うちで買っていただいた本ですね?」とお尋ねしたつもりです。どうやら伝わったようで「友人から貰ったのです」という答えが返ってきました。

さらに他の本を取り出していると、「近く国に帰ることになり、部屋を片付けているところです。残していくしかありませんので、引き取っていただけるならタダでもいいのです」。

RIMG0003冒頭の言葉は、やはりそういう意味だったのでした。しかし、だからといってハイそうですかと、いただいてしまうわけにはまいりません。売るのが難しい専門書ではありますが、高い売値が付けられていそうなものもあります。

お引き取り金額を申し上げると、「十分です」と(いうようなことを)仰って、喜んで受け取り、帰って行かれました。

帰られてから、先ほど気が付いたS先生の旧蔵書を開くと、一枚のメモがはさまれていて、「2年半の交遊の思い出に寄贈します。もし要らなければ捨ててしまってください(just throw away)」という走り書きがありました。

他にも一、二冊、似たようなメモがはさまれていて、今回御持ち込いただいた本の何割かは、同様に人から譲り受けたもののようです。

それもあって「タダでもいい」という言葉になったのでしょう。throw away しないで、お持込み下さったお気持ちを大切にし、次の読者を探したいと思います。

konoinfo at 21:54│Comments(0)TrackBack(0)

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