2015年02月25日

半世紀前の『東大駒場』

RIMG0001今日、明日と、東京大学は入学試験。駒場周辺はいつにまして静かな空気に包まれておりました。

そんな折、店の裏に積み上げられた未整理の山を取り崩していると、偶然、二冊の古びた新書が出てきたのです。そのタイトルも『大学の青春』(川口伸一郎、三一書房、1960、1964第5刷)、『東大駒場』(山根和郎、三一書房、1966)。

どちらも裸本で、あまつさえ背にラベルを剥がした跡があり、表紙をめくった標題紙のその裏側に、大きな角印で「東京大学図書」、その上からは「東京大学消印」が押されています。

売り物になるような状態ではないのですが、今まで残っていたのは、ちょっと中身に興味があったからでしょう。時間のある時にでも読んでみようと、取っておいたものと思われます。などと他人事のようですが、何時、誰が持ち込んだのかも、今となっては記憶にありません。

『東大駒場』のほうを、手に取ってみました。パラパラとめくっていくと、「駒場の学生と先生の顔」という章があり、「教室風景―教官のいろいろ」という小見出しがついて、「先生方のプロフィール」が描かれていました。

取り上げられていたのは12名の教官。どうやら著者自身の見聞に限られているようで、そう思って前後を斜め読みしてみれば、要するに「一東大生の目から見た、現在の駒場」、ということなのでした。

ただし、一風変わった経歴を持つ大学生で、1964年文傾膤覆髪付の著者紹介にありましたが、1937年生まれと言いますから、現役生よりは10歳近い年長。大学生活を、少し距離を置いたところから眺められたのかもしれません。

この本、「高校生新書」というシリーズの一冊(第67巻)。そんな名のシリーズがあったのですね。つまりは高校生のための駒場紹介だと分かると、その語り口にも納得がいきます。

その、いささかひねた大学生の語る、ごく限られた教官月旦に、平井啓之先生の名を見つけました。

前田陽一、朝倉季雄両教授よりも、ほかの9名の先生方の誰よりも行数を費やして、まだ40代だった助教授の講義ぶりを、とりわけ好意的に描いていました。


konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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