2015年02月27日

文化に資する

千葉県のあるお寺に、素晴らしいお宝が眠っているという噂が、仲間内では近頃、ちょっとした話題です。

お宝と言っても、名工の知られざる仏像であるとか、由緒ある仏具であるとかいった寺宝ではなく、伊勢、源氏の古写本から、西鶴の初版本に至る古典籍類の大コレクション。だからこそ、古本屋仲間の話題となっているのです。

噂と申しましたが、コレクションの存在は歴とした事実。ただ、その全貌がはっきりせず、すごいものがあるらしいという、それが噂たる所以です。ケルムスコットプレスの全冊揃も含まれているそうですので。

ごく最近、そのお寺で、コレクションの一部が展示され、関心の深い幾人かの同業が、はるばる足を運んで見に行ったといいます。この展示会では、慶應大学斯道文庫の先生による講演もあり、多くが檀家さんを中心とする地元の一般聴衆に、分かりやすく展示品の貴重さを説明されていたとか。

しかしその展示方法は、経机を並べた上に、巻物などもただ広げただけ、という大らかさで、さしもの古本屋も、見物客が誤って破損しないか心配になるほどだったと、実際に見に行ってこられた同業から聞きました。

それらを収集したのは先代の住職であったらしく、その有難味のほどは、現住職に伝えられていなかったのではないかというのが、その同業の見立て。先代は、古典籍を扱う店では、それなりに知られた方だったようです。それだけのコレクションを残されたのであれば、当然でしょうが。

現住職が、これからどうされるおつもりかは定かではありませんが、わが東京古書会館で、そのコレクションの展示をさせていただけるよう、働きかけて見てはどうかという声があります。

RIMG0014店主も、面白い試みだと思います。一度に全部というのではなく、少しずつお預かりし、それぞれの専門店に案内パンフレットでも作ってもらい、会館の情報コーナーで展示するというのはどうだろうかなど、夢は膨らみます。

このことに限らず、文化的活動というのは、今後とも組合が存続していくための、重要な要素となるような気がします。

konoinfo at 23:44│Comments(0)TrackBack(0)

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