2015年05月03日

面白くて熱いか

やっぱり店主のような、すでに旧式となった古本屋には、恥ずかしくてまともに正視できない表紙です。

「いま古本屋が面白い」「GWは古本屋が熱い!」

イメージ (27)所詮は週刊誌の見出しではないか、と言ってしまえばそれだけのことですが、ほかでもない『週刊エコノミスト』。れっきとした経済専門誌です。本当に、その誌面で語られるような話があるのだろうかと、おそるおそるページを開いて見ました。

一読して納得し、ちょっと落胆いたしました。業界人にとっては特に新味のある話ではない、というのが落胆した部分です。納得したのは、まあ現在の業界を俯瞰すれば、こんな見取り図だろう、という程度には公平に取り上げられていることです。

さすがはかつて毎日グラフアミューズで、毎年秋に「神田古書街神保町ガイド」なる特別号を出していた、毎日新聞社の刊行誌です。仄聞するところでは、毎年この特別号は良く売れて、ほぼ完売していたといいますが、そのスタッフも、関係しておられるのでしょうか。

つまり、特に経済専門誌であると思わなければ、古本屋というものの紹介記事として、良くまとまっていると思います。しかし、これが『エコノミスト』読者には、どのようなものとして受け止められるのだろう、というのがやはり気になるところです。

あるいは、近ごろ古本屋に関心を持つ人間が多いらしい、とでもいうリサーチがあって、新たな読者層の開拓のために組まれた特集なのでしょうか。

それにしても、目次を追ってみて、他に読んでみようと思う記事がないのに我ながら呆れました。自分が、世界や日本の経済状況に、いかに関心が低いかということが分かって。だからこそ、違和感を感じるのかもしれません。

もっとも、古本屋の中にも、株式相場に一喜一憂している人もいない訳ではありませんから、店主の経済音痴は、あくまで個人的な特殊事情だと思います。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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