2015年12月25日

クリスマス特選市

今日は明治古典会のクリスマス特選市。本年、東京古書会館で開かれる最後の交換会でした。

古書会館では毎週月曜日から金曜日まで、6つの交換会が開かれていて、それぞれの会が様々な企画を立て、少しでも会を活性化させようと努力しています。

年に一度は「大市会」と呼ばれる大きな交換会を催しますし、その他にも会によって頻度は異なりますが、「特選市」等と呼んで、通常よりは力の入った市会が開かれるのです。

明古の場合、特選市は毎月一回、最終週。最近ではフリ市が呼び物となっています。その特選市のなかでも年末に開くものを、「クリスマス特選市」と名付け、大市に次ぐ大規模な催しと位置づけています。

今年は、近年のクリスマス特選市の中でも、出品点数が多く、質の良い一口物も数口あって、一年の掉尾を飾るに相応しい市となりました。

店主として興味があったのは、洋書革装本の一口でした。状態の良い特製美装本が多く、おそらくは知られたコレクターの旧蔵品でしょう。それだけに、一点ずつが高価なものに思え、いざ自分で入れるとなると、慎重にならざるを得ません。

しかし結果を見ると、自分が入札しなかったようなものは、案外安い値で落ちていました。もっともそれが古本屋の心情で、こんな場合の落札価格は、大概、安いと感じるものです。実際に入札していたら、それ以上の札を入れられたかどうか。

逆に自分が入札したにもかかわらず、届かなかった場合は、なぜそんなに高いのかと思ったりするわけです。

ただ市場全体で見ると、この特装本の口は、やはり決して高くなかったでしょう。戦前、戦中に発行されたちょっと珍しい雑誌の数冊、さらには藤子不二雄の原画一枚などの方が、美しい革装本より、ずっと高値で落とされていました。

RIMG0688市場が終わったのが午後7時。片づけを済ませ、打ち上げ兼忘年会が午後8時半から開始。市場の興奮冷めやらず、あっという間に10時半。ようやく「お疲れ様でした」となったのでした。

konoinfo at 23:41│Comments(0)TrackBack(0)

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