2015年12月26日

古本屋の余禄

RIMG0690「これ買ってもらえますか?」と、それぞれ10冊ほどに束ねた本が都合3束。30代後半の男性です。

「もちろん。拝見しますよ」

殆どが書店のカバーを掛けたままの状態で、剥いてみるまでどんな本か分かりませんが、新しそうな文庫が20冊ばかりあるように見えましたから、いくらかはお支払できるだろうと思い、そうお答えしました。

すると、帳場の机の上に乗せながら、「ヨメさんに捨てられるところだった」。

手元に引き寄せて、紐を解き、一冊ずつ見ていきますと、文庫のおよそ半分はシワシワです。

「お風呂で読むんですか?」「読んじゃうんですよね」

池井戸潤など、売れ筋の文庫ばかりですが、よく見ると皺が寄っていない残り半分も、軽い読みヅカレがあったりして、あまり良い状態とは言えません。

単行本のほうは、比較的最近の本ばかりでしたが、いわゆる自己啓発本と実用本。結局、最初見た時に感じたほどの値は、つけられませんでした。

それでも、「また誰かに読んでもらえるなら」と、ご機嫌よくお帰りになりました。

さて、その中にあった一冊を、ちょっと開いて読み始めると、これがなかなか面白そう。「I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝」(東邦出版 2012年)という本です。

TVでプレイする姿を見たことはありますが、こんなユニークなキャラクターの人間だとは知りませんでした。冒頭から、あけすけなスター監督批判。

良い状態なら、もう少し評価したはずです。表紙にクセがあり、天にキズがありますので、それなりの価格で値踏みしました。売値は、美本の半額を想定。しかし売る前に、まずは読ませていただこうと思っております。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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