2016年02月28日

『やぶさか対談』

あるお客様から買い受けた中に、東海林さだおさんの著書が何冊かまとまっていました。

ファンも多いでしょうが、本もたくさん出ています。手元の本は、いずれも15年以上前の刊行で、ヤケやスレも目につくため、均一で売るのも難しいだろうと、その処置に悩んでおりました。

yabusakaその中に一冊、『やぶさか対談』(講談社、2000年)と名付けられた対談集があることに気がつき、帯を見ると「ノーベル賞からラーメン王まで、巨大な才能、ユニークな個性をこの二人がもみほぐす!」とあります。

続いて「ゲスト」として7人の名が挙がっていましたが、その冒頭に「大江健三郎」とあるのを見て、早速その箇所(第4回目)を開き、読み始めました。

大江さんと言えば、その風貌や、社会的な発言などから、なんとなくネクラなタイプという印象を持たれがちです。かく申す店主も、何かの機会に、初めてそのお喋りを耳にした時、むしろ剽軽ともいえる明るさに驚いたものでした。

確かに氏の小説において、ユーモアは大きな要素ではありますが、面白い話を書く人が、お喋りも面白いとは限りません。TVかラジオかすら覚えていませんし、対談であったか、インタビューであったかも記憶していませんが、その時のユーモア溢れる受け答えぶりは、強く印象に残りました。

ですから、きっと面白いに違いないと、飛びつくように読み始めたのですが、期待に違わぬ面白さ。思わず声をあげて笑いそうになり、店内にお客様がいないかと、確かめる始末でした。

どこがどう面白いかという解説ほどつまらないものもありませんから、ご興味のある方は、ともかくご一読ください。

ただ、「あの大江さん」が喋っていると想像するから、その面白さが際立つことも確か。それでも、帯の惹句を引かせてもらえば、もみほぐされたのは「この二人」の方だったと思います。

ちなみに「小説現代」1999年7月号が初出とか。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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