2016年04月27日

ご愛蔵の本

昨日、会館から店に戻る途中、店からメールが入りました。

お客様から何冊か本を預かっている。店主が戻るまで、近くで時間をつぶしておられる、と。

20分ほどして店に着き、まずお預けになったという本を見てみました。Gordon Craig の限定本、初版本が3冊。一体どんな方が持ってこられたのか、興味が湧いてきました。

早速伺っていた電話番号にかけると、お出になりません。もう一度本をあらためました。状態が良ければ、それなりの価格で売られている本ですが、いずれも保存状態が良くありません。

RIMG0966それにしても、この3冊だけお持ちになったのには、何か理由があるのでしょうか。他に、こうした関係の本はお持ちでないのでしょうか。

いろいろ思いをめぐらせているうちに、お客様から電話がありました。店に戻っている旨を告げますと、しばらくしてお顔を現されました。そしてご本人の口からお名前を伺って、すべての疑問が一瞬にして氷解いたしました。

20年以上も前、演劇関係の本を沢山お買い上げいただいた、M大学のY先生。今、目の前におられるのはそのご子息であり、つまり、3冊はY先生のご蔵書というわけです。

珍しい本をお持ちの訳も、その状態が良くない訳も、それで分かりました。状態に頓着される先生ではありませんでした。

奥様がまだお元気で、今回は、先生が大事にしまっておられた本を、話に聞かされていた小店に持って行くよう、お指図があったということです。

現今の相場と、現物の状態から、とてもご満足いただける値はつきません。小店の評価を申し上げ、その上で一度、市場に出してみましょうとご提案し、ご了解をいただいたのでした。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

Profile