2016年05月27日

地域で売る

明治古典会の5月が終わりました。特選市で、恒例のフリ市。

やはり漫画家や挿絵画家の画稿は良い値が付きます。もちろん誰でもというわけではありませんが。

それに引き替え初版本、限定本などの文学書は、よほど珍しいか人気の高い作家のもの以外は、なかなか値が付きません。

肉筆物では、「緑魔子原稿一括」という出品があり、名のある作家並みの値になっていました。

しかし、その名前に反応するのは店主ら世代前後でしょうから、今後さらに価値が上がるかどうかは、微妙なところです。時代を超えて残るものは、決して多くはありません。

和漢三才図会の古い版本が、揃いで出品されていました。復刻版のみならず、文庫本にさえなっており、さらにはデジタルアーカイヴにもなっているものですが、今日一番の高値となりました。

とはいえ和本なら何でも高いわけではないことは、市場を見ていればすぐ分かります。唐本にしても同じこと。

RIMG1082などと言っていながら、店主は今日も、市場に顔を出した時間は僅かで、主に6階で組合の仕事をやっておりました。その一つが新規加入希望者の面接。

先月の3店に続き、今月もこれで2店目。このところ増加傾向に見えますが、廃業のペースも落ちないため、組合員数は横ばいです。少し新規加入のペースが落ちると、たちまち減少してしまうことでしょう。

今日の面接者は、代々木八幡駅近くの書店さん。と言っても新規開店ではありません。7年ほど前から店をやっていらっしゃって、この度、組合加入を決断されたとのこと。

店主が面接しただけでも、小店界隈に数軒の書店が、この10年ほどの間に生まれています。あらためて地域としてアピールする方法を、考えてみたいものです。

konoinfo at 23:01│Comments(0)TrackBack(0)

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