2016年12月20日

歳末市の反省

午前10時、古書会館の4階に到着すると、すでに会場は出品物の山でした。仕分も始まっていましたので、慌てて作業に加わりました。

予期した以上に仕分の口が多く、店主が参加したのは神学関係のかなり大きな一口。ほかには語学辞書関係、英文学関係、建築美術関係など、どれも面白そうです。

ともあれ割り当てられた部署で、早速仕事に取り掛かりました。誰もが忙し気で、普段ならまずコーヒータイムとなるところですが、一向に休む気配なく作業が続きます。どうやらめどがついたのは正午を30分ほど回ってから。

沢山の出品はありがたいのですが、入札する側からすると、目が届かず見落としも出がちです。もう少し普段の市に振り分けてもらえればと、思わないでもありません。

仕分けの口のほかにも、地方からよい出品がありました。目録に掲載されている一品ものです。実際に届いた商品を見ると、期待外れだったり、期待以上だったりと様々ですが、そのなかで、日本関係と哲学関係の古刊本の一口は、今回の出品の中でも粒ぞろいでした。

ただ、とても残念だったことがあります。数点が、思わぬ安値で落札されてしまったのです。その原因は、荷主さんが封筒に入れた札にありました。

開札してみると、その札には値書きがなく、ただ書店印が押してあっただけです。しかし入札者は、これを止め札だろうと判断したようでした。

値打ちを知っている業者ほど、安札を入れることをためらいます。まして、荷主が止札を入れていると判断すれば、無益な札は入れないことが多いのです。

市会終了後の光景その結果、そうしたことに頓着しない業者が遠慮のない札を入れ、それで落ちてしまうということにもなるのです。荷主さんに、止め値のあるなしを事前に確かめておけばよかっただろうかと、いささか後悔しております。

ちなみに、小店が昨日発送した荷物が届いたのは午後1時前。出品は次回に持ち越しとなりました。

konoinfo at 21:54│Comments(0)TrackBack(0)

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