2016年12月25日

丸く納まる

KIMG0597「全額返金いたしますので送金口座をお知らせください」と、いささか切り口上な解約メールを送信したのに対して、その夜「勝手に気分を害されてキャンセルするとは失礼千万です」というお返事が入りました。

「呉茂一旧蔵書」に関する一件です。

別に御宅様を疑ったわけではありません。未登録の段階で誰かが研究室の本を借り、何年も経つうちに物故されたような場合、御家族は当然その本が亡くなった方のものだと思うわけでしょう。そのご家族が本を処分された場合、古書店にはその本の来歴は分からないはずです。

すぐにも折返しのメールを出そうかと思いましたが、こういう時は一呼吸おくのがよかろうと、翌朝、まず店を開けてから、返信を出しました。

疑われたとは思っておりません。ご信用がないのだなと感じました。本の来歴については、ご遺族が処分された場合においても、かなりの程度分かるものです。それはともかく、今回の件につきましては、貴方様にすれば本来ご説明の要のないことですので、私としては聞かなかったことといたします。この本が研究室蔵書ではありえないことは、ご理解いただけたと存じます。その上で改めて、貴方様ご自身が、この本を入手されたいのかどうかをお伺い申し上げます。

このメールに対して、今度は一転、「不快な思いをさせて申し訳ありません。本は私自身が必要としているものですのでどうかよろしくお願いします」というご丁寧な文面が届きました。

こうなると店主としては「喜んで送らせていただきます」としか、申し上げる言葉がありません。早速「ゆうパック」で発送して、一件落着となりました。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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