2017年01月12日

読ませる記事

RIMG1588「全古書連ニュース」第456号が店に届きました。全国古書籍商組合連合会の機関紙です。

こんなことをいっても、業界関係者以外にはチンプンカンプンでしょう。要するに全国の組合加盟古書店約2千軒に対して隔月に届けられる、小判(B5サイズ)の新聞であるとご理解ください。

隔月という点にご注目いただけるでしょうか。そして通巻第456号です。いったい何時ごろから発行されているのか。当初より隔月刊行が定められていたわけではありませんから、ただ6で割るのとは少し違いが出ます。

創刊は終戦の翌年、全古書連が発足するのと同時。つまり今年で72年目になります。東京組合の機関誌『古書月報』といい、この『ニュース』といい、古本屋の継続力は大したものだと、改めて思います。

その伝統ある機関紙、本号のメイン記事は、東京組合が「古書の日」に企画した「古本屋の〈これから〉について話そう」というトークイベントの紙上再録。

話しているのは司会者を含め4人で、いずれも業界歴10年前後、年齢は30代40代という、わが業界においては若手の面々。

このイベントは、もともと古書の世界に興味を持ち、できれば古書店を開きたいと考える方たちのために開いたものです。ですから、若手が中心となるのは当然。人選もトークの内容も適切なものでした。

しかし、それを全国の同業、しかもその多くが自分より遥かに業界歴の長い人たちに読まれることになるとは、ご当人たち、あまり意図していなかったと思います。店主が同じ立場なら、大慌てするところ。よく再録を承知されました。

急いで申し上げますが、難癖をつけているわけではありません。実際、店主自身も大変興味深く読ませてもらいました。若い人たちの考えを聞く機会は、それほどないのですから。

ただこうした再録もの、ページを埋めるのには重宝ですが、大変なのは文字に起こす作業です。読ませる記事になるかどうかは、ほとんどその技量にかかっています。黒子に感謝です。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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