2017年01月15日

年賀状解答編

ボロ市日和。寒いのは当たり前、昔の寒さはこんなものではなかった――といっても、体感にはある程度相対的なものがありますので、このところ暖かかった分、寒さが身に応えます。

年齢的なものもあるでしょう。表でジャンクおもちゃを選び、プラモの箱を一つ持って店に入ってきた小学生は、半袖Tシャツ姿。「寒くないの?」と聞くと「寒くない!」。少し得意そうな顔で帰っていきました。

さて正月も15日。年賀状の解答を公開いたします。まだ考えておられる方は、本日分はどうか読み飛ばしていただきますように。

nenga-ans毎年作っていて、苦労するのはタテヨコの「かぎ」です。易しすぎないように、といって誰にもわからないような「かぎ」では意味がない。

たとえば同音異義語がある場合(日本語にはそれが多いのですが)、そのどれを選ぶかは、どんな「かぎ」を思いつくかで決まります。

今回、いささか頭をひねったのは16のヨコ。ザウと言う文字列は、座右という単語以外、店主は存じません。しかもこの単語、通常はザユウと読むことの方が一般的。ではこれを捨てるか。しかしここを他の文字に変えるとなると、8、10、14、19と考え直さねばなりません。

そこで志賀直哉の編集した豪華写真集『座右寶』を持ち出すことにしました。古書業界では知られた本ですが、この読みは「ザウホウ」。出版社で座右宝刊行会というのも、同様の読み。

ある程度文字が埋まっていくと、入れられる文字は限定されます。だから「かぎ」はヒントではなく、まさに鍵。ピタリと鍵穴に入るかどうかを確かめるものなのでした。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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