2017年02月01日

「島倉千代子」

紺色の作業服姿の男性が、店に入って来られるとまっすぐ帳場の前に来て「探している本があるんだけど」とおっしゃいます。

どんな本かと伺うと「島倉千代子の○○○ていう本だけど、どこにもないんだよね」。題名がよく聞き取れなかったのですが、小店に在庫していないことは確かです。

昔一度、この歌手の本が入り、ネットで売ったような記憶もありますので、念のため過去データを検索してみましたが「島倉」で引っかかるものは1件も無し。「残念ですが」とお答えすると「どこ行ってもないんだよね」。

神田の大きな店にまで行ってこられたそうです。「4階まであるのに、おいてないの?と聞いたら、1階は哲学で2階は考古学や歴史で、とか何とか言って」

KIMG0098そんな大きな店にさえないのだから、小店あたりにないのは仕方ないと思われたのか、あっさりあきらめて下さいました。

「60歳になって突然ファンになっちゃったもんだから。一度くらい、観に行ってやればよかったなって思うよ」

そう言われてあらためてお顔を拝見すれば、確かにそれくらいのお年なのですが、なおかつ店主より6歳も若いということに、複雑な感情を覚えました。

お帰りになったあと、ようやく思いついてAmazonを検索してみたところ、1、2冊高い値のついている本があります。それがお探しの本だったか、はっきりしませんが、今度来られたら教えて差し上げようと思います。

またお出でになりそうな気がするのです。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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