2017年02月11日

寒さの応える夜

昨日の明治古典会にも美術関係の口がいくつか出ておりました。そのなかの一つに、前回店主が落札した口の続きと思われる出品もありましたが、今回は今一つ食指が動かず入札見送り。

別に洋書――それもイタリア語が多く含まれた美術書の口があり、これもどこかの研究者の蔵書だろうと思われましたが、やがて、もう亡くなられて10年になる、高名な女性美術史家の旧蔵書と分かりました。

分かった時には既に開札が済んだあと。慌ててもう一度、未練がましく見に行きましたところ、落札価格は極めて冷静なものでした。

おそらく競合者がなかったのでしょう、殆んどが下札。しかし仮に店主が買おうと思えば、その上札以上の値を書く必要があります。やる気さえあれば、それでも充分買えますが、そのやる気が問題。

RIMG1723特殊な研究書が多いので、すぐには売れそうになく、長く在庫する覚悟が必要です。覚悟はあっても場所がない。すでにある在庫の何を処分するか、頭を悩ますことになります。

そもそも、そうした手間と、それに要する時間を考えたからこそ、札を入れなかったのです。旧蔵者が分かったあとでもその判断が大きく変わらないことが、見直した結果、確認できました。

市場を終えて、いつものメンバーで夕食。近くのイタリアンへ、ほぼ口開けの時刻に4人で入ったのですが、ゆっくりお喋りをしながら食事を済ませるまで、ついにほかのお客は来ず。3時間近くも貸し切り状態となりました。

確かに寒い夜で、店を出て帰る道も人通りはまばらではありましたが、それにしても決して人気のない店ではありません。たまたまのことだったのでしょうが、商売の難しさを相憐れむ気分で家路についたのでした。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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