2017年03月09日

全集の蔵書家

RIMG1759数日前、ベビーカーを押して入ってこられた若い女性から「文学全集があるのですが、引き取っていただけますか?」と、ご質問を受けました。

百科事典、美術全集とこの文学全集は、最も多くお声がかかります。大概はお話を伺ったうえで、ご遠慮申し上げることになります。それを予期されたような、遠慮がちな口ぶりです。

そこで一応、どんなものがあるのかお尋ねしてみました。すぐ返ってきた答えは「筑摩の世界文学全集」。と言ってもお話からすると「全集」ではなく「大系」のようです。ただし旧版の。

いささか気落ちして、「他にどんな本がおありですか」と伺いました。すると考え考え、いくつかの個人全集名をあげられました。いずれもメジャーな、つまり評価の付かないものばかり。

しかしそれだけの全集をお持ちなら、他にも何かありそうな気もします。どこにお住まいかをお尋ねすると、歩いても5分ほどのご近所。ならば、ともかく一度拝見に伺いますと、お約束をいたしました。

そうして伺ったのが昨日のこと。大きくはありませんが瀟洒な建物で、ゆったりした室内はお掃除が行き届いています。案内された一部屋の壁際の床に、筑摩の大系などが積まれていました。

反対の壁が作り付けの本棚になっていて、鴎外全集、藤村全集、露伴全集、斎藤茂吉全集などなど、ビッグネームが並んでいます。本はきれいに保存されていますが、お祖父さまのご蔵書とかで、新しい版ではありません。

単行本類は数えるほど。おそらく以前に、処分されてしまったのでしょう。

多少とも需要の見込める全集類が数点ありましたので、日を改めて引き取らせていただくことにいたしました。ですが前記の大きな全集については、ご勘弁願おうと思っております。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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