2017年03月22日
英語の達人
『トム・ジョウンズ』は日本語訳なら岩波文庫で4冊。ウェズレイアン版のフィールディング作品集だと2冊で千頁を超える長編です。
と、そんな話を始めるのは、いま手元にその2冊があるから。1975年という刊行年が、標題の下に記されています。
イタミもヤケも少なく、ジャケットには薄いoppが被せられていて、なかなか良い状態。しかしBookFinderで調べると、図書館旧蔵本など、かなり安い価格が付けられているものもあります。
その価格では本が気の毒と思いながら、状態に関する記述を見較べつつ、まあこのあたりだろうと売り値の見当をつけました。
そしてもう一度、何気なく本を開くと、裏見返しの遊び側に薄い鉛筆でERRAT p.38という書き入れ。
興味を惹かれてそのページを開くと、余白に同じ鉛筆で、挿入を指示する校正記号とsの文字。その位置の行を目で追っていくとmispendという単語のsとpの間に挿入記号。つまり正しくはmisspendであろうと、訂正していたのです。
もう一つの巻にも同じような誤植訂正が数箇所なされていました。しかしそれ以外に線引き書入れはほとんどナシ。本のイタミの少なさからして、さほど時間をかけずに読み終えられたはずです。
あらためてこの本の持ち主だったK先生の英語力に、畏敬の念を抱きました。
と、そんな話を始めるのは、いま手元にその2冊があるから。1975年という刊行年が、標題の下に記されています。
イタミもヤケも少なく、ジャケットには薄いoppが被せられていて、なかなか良い状態。しかしBookFinderで調べると、図書館旧蔵本など、かなり安い価格が付けられているものもあります。
その価格では本が気の毒と思いながら、状態に関する記述を見較べつつ、まあこのあたりだろうと売り値の見当をつけました。
そしてもう一度、何気なく本を開くと、裏見返しの遊び側に薄い鉛筆でERRAT p.38という書き入れ。
興味を惹かれてそのページを開くと、余白に同じ鉛筆で、挿入を指示する校正記号とsの文字。その位置の行を目で追っていくとmispendという単語のsとpの間に挿入記号。つまり正しくはmisspendであろうと、訂正していたのです。
もう一つの巻にも同じような誤植訂正が数箇所なされていました。しかしそれ以外に線引き書入れはほとんどナシ。本のイタミの少なさからして、さほど時間をかけずに読み終えられたはずです。
あらためてこの本の持ち主だったK先生の英語力に、畏敬の念を抱きました。
konoinfo at 19:30│Comments(0)│TrackBack(0)│
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