2017年04月13日

今昔の感

starrettVincent Starrettとは何者か。さっそくネットで調べてみました。こういう時の便利さは、昔とは比べ物になりません。すぐ答えが見つかりました。

アメリカの探偵小説作家。生没年(1986-1974)から主な作品、受賞歴まで分かります。Wikipediaには、かなりマニアックなBiographyが書き込まれていました。

店主がこの名前を検索したのは、画像にある通り、本の見返しに、その名が記された蔵書票が貼られていたからです。ちなみにわが国ではThe private life of Sherlock Holmes(1971)が「シャーロック・ホームズの私生活」として出版(文藝春秋1987、河出文庫1992)されている作家です。

73293そのStarrett氏旧蔵本であるBlood and Thunderは、今でこそBookFinderなどで調べると、いくらでも安く手に入れることができそうですが、かつてはそうではありませんでした。

小店のデータベースには、1994年に1冊、1996年に1冊が登録されています。信頼できる日付が残っている記録としては、最古の部類。

最初の1冊はイギリスの本屋に、ほかの演劇書と一緒に注文して取り寄せたものです。仕入れ価格も記されています。当時つけた価格は1万2千円。

そして備考欄には「目録発行前に店頭で」と、売れた時の状況も記録されております。ただしこれが何時のことかは、正確にはわかりません。

いずれにせよお客様が目ざとく見つけてお買いになるような、手に入れにくい本だったのです。

今回、つけた値段は2千円。本の状態にやや難があるとはいえ、面白い蔵書票までついてこの価格。ちなみにあるはずのもう1冊は、現在どこかに埋もれて所在不明です。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

12月31日から1月3日まで
休業いたします
Profile

河野書店

Archives