2017年04月16日

せり出しのわけ

古本屋の棚は、少し本がせり出すようにして背が揃えてあることを、ご存じでしょうか。

いまどきは、そうでない店も多くなったかもしれませんが、少なくとも店主が修業したころは、店員がまず初めに教わるのが、ハタキかけと、この背を揃える仕事でした。

毎朝のルーティンとして、体にしみこませることが大切だと、オヤジさんから教わったものです。

開業当初こそ真面目に教えを守っておりましたが、いつのまにかルーズになり、時々手を抜くようになって、やがては時々それを行うという程度になってしまいました。

そんな有り様で言えた義理ではありませんが、これはどちらも、理にかなった作業なのです。

埃を払うことの意味はどなたにもお分かりでしょうが、本を少し引き出して揃えることの意味は、案外気が付かれないかもしれません。

棚から本を抜き出す時、多くの方は無意識に、背の上部に指をかけて手前に引っ張ります。カバーのある本など、これで破れたりすること場合もありますが、この少しのせり出しが、多少ともそれを防ぐことになるのです。

ところが小店のお客様の中に、ご丁寧にこれを押し込めて行かれる方がRIMG1869おられるようです。とくに文庫・新書の棚を広範に。

きれいに揃えていただいているおつもりかもしれませんが、上記のような理由で、ちょっと小店としては困っているということを、ここで申し上げておく次第です。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

Profile