2017年07月03日

酒樽のビー玉

二人といない竹馬の友から、先日と今日、二回に分けてダンボール計15箱の本が送られてきました。

RIMG2009過去にも何度か送ってもらったことはありますが、今回は何か身辺整理という気配が濃厚で、嬉しさよりも哀しさを強く感じさせられております。

この「哀しさ」については、いずれお話しする機会もあるかもしれませんが、今日は別の話題。

送られてきた本の中に『林達夫著作集』付録の冊子「研究ノート2」が単独で混じっておりました。本体のほうはすでに以前、送られてきたような記憶があります。

なつかしさも手伝って拾い読みしていると、不思議な文に行き当たりました。渋谷実(映画監督)の「断片」と題した一文です。

二篇に分けられた前篇は「樽のビイ玉」と見出しが付けられています。

……少年のころ、私の家は酒も売っていたので、うす暗い土間に酒樽が並んでいるのです。陽気の加減や、風向きのせいで、家中に酒の香りがしました。そのどれか一つの樽に、小さな硝子の玉が入っているのです。このビイ玉を割ると、中の紙片に、松、竹、梅などと書いてある。大発見でした。集金に来た問屋の番頭に渡すと、五円だの、十円だのに替えてくれます。ついでに頭を撫でていきました。

どの樽にも入っているわけでなく「残りすくなになって、樽に手をかけると、中で泳いでいる音が」して、その嬉しかった記憶から「ある日突然、本の中からビイ玉がとび出した」と比喩につなげているのですが、ビー玉についてのこんな話、初めて聞きました。

今もそのようなことがあるのでしょうか。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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