2017年07月16日

ブリコラージュ

今読んでいる『日本の文脈』(内田樹・中沢新一)は、ご当人たちの弁によるとおり「おばさんがしゃべってる」ような面白話の連続ですが、いろいろ啓発されるところも多い対談です。

例えば「ブリコラージュは身を助く」という見出しの章で、内田さんが語る次のような話。

(マト・グロッソのインディオたちは)ジャングルの中を歩いていて、何かを見つけると、それをじっと眺める。そして「これはそのうち何かの役に立つかもしれない」と思うと、それを背中の袋にポイッと入れる。ということが(『悲しき熱帯』に)書いてあって感心したんです。そういうふうに「ありもの」で用足しをすることをレヴィ=ストロースは「ブリコラージュ」と称したわけですけれど…(略)ジャングルの中には「なんだか訳のわからないもの」がそれこそ無数に転がっているわけですよね。その中の一つにふっと目を留める。そして「これはいつか何かの役に立つかもしれない」ということを感じる。(略)ある日「ああこれはこういう風に役立つものだったか」と気づいて、「いやあ拾っておいてよかったわ」と喜んでいる自分の姿が先取りされている。

RIMG2037長々と引用いたしましたのは、読みながら、まるで古本屋のことについて話されているように感じられてきたからです。

しかしやがて、店主がそんな風に感じたのは、すでにどこかで、そんなことを言われた方がいたからではないかという気がしてきました。

それは店主など、レヴィ=ストロースの名をその著作から教わった、山口昌男さんでしょうか。あるいはまさにポイッと袋にでも入れるように本をお選びになった、由良君美先生だったでしょうか。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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