2017年09月01日

明治の若さ

RIMG2223第8巻まで読んで、しばらくお休みをしていた『日本文壇史』。その第9巻を手にして古書会館に向かいました。金曜日、明治古典会です。

「重役」出勤で午前10時半頃会場に着くと、今朝はもう大方準備が終わりかけていて、出品量はやや少な目。あとで聞くと点数も少なめだったようです。

何かお手伝いできることはないかとあちこち見まわしているうち、最終台にある1冊の本が目に留まりました。

封筒には「わか草(荷風)明治33年」などと書かれています。四六判並製で厚さも1僂頬たないほど。表紙の絵柄も地味な本です。

奥付を見ると佐藤儀助の名と、新聲社という出版名。この人名、店主は『日本文壇史』ですでにお馴染みです。言うまでもなく新潮社の創立者、佐藤義亮その人。

向学心に燃える少年がいつしか文学に熱中し、ついには上京。印刷所に職を得て勉学を続け、次第に出版の情熱に捉えられるようになり雑誌「新聲」の発刊に至る――までの話を読んだのは、第何巻だったでしょうか。

その若さが衝撃的でした。明治29年が創刊の年ですから儀助青年、弱冠18歳ということになります。それから4年後の明治33年。儀助22歳。

この年になると、新聲社の出版物はCiNiiで検索する限りでも18点が見つかります。その中の一冊がこの小説集「わか草」でした。

ここに作品が採られている荷風はと言えば、儀助より一歳年下の21歳。ため息をつきたくなります。

konoinfo at 22:04│Comments(0)

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