2017年09月11日

明治の超訳

しばらく前に市場で買って、そのまま店の奥にしまってあった明治本10冊ばかりを、思い立って手に取り、改めて調べ始めました。

もちろん一度はざっと目を通しております。落丁など、本に欠陥を見つけても、返品できるのは落札後一週間以内という決まりがあるからです。

ですから見た目や、本の状態について確認しようとしたのではありません。それぞれの本自体について、良く調べて見たかったのです。

一番気になるのは、それが完本かどうかです。案の定、2冊ばかりの本に、後に続編が出ていることが分かりました。これは店主の勉強不足。何ともいたし方なく、正編のみで売るしかありません。

rofutsuそうして見ていくうちに1冊、国会図書館サーチでも、CiNiiでも、検索に当たらない本が出てきました。『悲壮演劇/魯佛の戦争』(秋水武人訳述 有則軒 明治33年)というのがそれ。高さ14.5cm、厚さ約7mm、本文147頁という袖珍版。

緒言を引用させてもらいます。

本書ハ壹千八百六十七年ノ頃驍勇ナル佛将マセナガ墺魯連合軍ニ抗シ百難ヲ凌ギ萬艱ヲ甞メ遂ニ魯軍ヲアルブス山ノ嶮ニ擊ツテ凱歌ヲ奏シタル実況ヲ佛國有名ナル著作家エルク マーレ、シャトリヤン氏ガ演劇ニ仕組ミタルモノニシテ(後略)

分からないことだらけ。まず魯佛の戦いというのが何を指すのか分からない。普仏戦争かと思えば、コサック兵が登場し、文中にも魯西亜と書かれています。

難渋の末、手掛かりらしきものに行き当たりました。それはシャトリアンでGoogle検索して現れたエルクマン=シャトリアンなる作家名。

換骨奪胎の甚だしいことは想像がつきます。原作を突き止めることが出来れば、興味深い比較研究が出来るのではないでしょうか。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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