2017年12月17日

評価すべき本

しばらく前から、月に一度くらいのペースでご来店いただく、フランス人のお客様がおられます。

その度にpleiade版などを含めて数冊、割り合いまとまった金額をお買い上げくださり、小店にとっては上得意様となっています。

いくつかの学校で教えておられるようですので、仮にB先生と申し上げておきましょう。

そのB先生、ここ数週間はペースが上がり、毎日曜日ごとのご来店でした。というのも、ご自身の蔵書整理を始められたとかで、紙袋一つ二つを提げてお越しになるのです。

毎回、お持ちいただいた本に値を付けますと「わかりました」とおっしゃってから、棚を回って、必ずその倍以上の金額をお買い上げくださる繰り返しになりました。

今日も「これで最後です」と、大きな袋に詰めた英仏書をお持ちになりました。いつものように買い取り値を申し上げると、しばらくして、ちょうど倍額をお買い上げになって帰られました。

そんなB先生が一度だけ、店主の付け値に「あまりに安い」と異を唱えられたことがあります。

74247b評価に差が出た原因は、この1冊にありました。先生によれば、これは今でも高く売れるはずの本だとのこと。店主は、いわゆる辞典類と考え、ほとんど評価しておりませんでした。そこでご意見を入れ、しかるべき値を付けてお引き取りしたのです。

今回でご整理は一段落というので、また月1ペースのご来店に戻られるかもしれませんが、先生のためにも、この本が長く棚に残っていないことを祈りたいと思います。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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