2018年02月09日

悲しい落札

明治古典会、先週ほどではありませんが、やはり荷は少な目。一応、3階4階2フロアを使用しての開催でしたが、4階の半ば近くは本以外のもので埋まっておりました。

特に驚いたのは様々な形状のグラスや瓶類、果てはペーパーウェイトに至るまで、各種ガラス器が何十という数、並んでいるさま。「とても本屋の市には見えない」と、何人もの同業が口にしていました。

ただこのガラス器は、最近立て続けに出品されている、ある個人蔵書家のコレクションで、本と一緒に引き取ってきたものとか。

本の方は、これまでに結構高価な版画集とか、状態の良い初版本などが出品され、高値になっていましたが、今日のガラス器は、さほど値が付かず、ほとんど一人の業者さんが買い占めておられたようです。

RIMG2601目の利く業者がいなかったのかもしれませんし、持ち主のほうに、本に対するほどの収集眼がなかったのかもしれません。いずれにせよ荷主さんには、期待外れだったことでしょう。

店主について申しますと、今日の市で2点を落札することができたのですが、嬉しいと言うより、悲しいと言ったほうが良いような結果でした。

演劇関係の5本口は、中に数冊、欲しい本があったので、ほぼその評価だけで入札したのですが、他に誰も入札者がなく下札で落札。もう1点も似たようなもの。

これを悲しいというのは、つまりは小店の在庫も、市場に出せば似たような評価しか得られない可能性があることを意味するからです。

店に戻り、じっと棚を見つめてしまいました。

konoinfo at 21:44│Comments(0)

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