2018年03月10日

文庫を仕入れに

先月行かれなかったので、久々の感。五反田の南部地区会館、月に一度の入札会。

ガレージまで本が並ぶ見慣れた光景ですが、事業部員によれば「久しぶりに荷が多い」とか。そう言われれば、ここ数回、やや少なめの市が続いたでしょうか。

一応、順を追って本を見て行ったのですが、やはり気になるのは店売り用の文庫本。すると何人かの同業から「文庫、たくさん出てますよ」と教えられました。店主の目論見は、事業部員さんたち、すでにお見通しのようです。

RIMG2644それもそのはず、毎回、数少ない落札品は、何本口かの文庫本ばかり。あとはたまに洋書の山。しかしそれも最近はディスプレイ系の業者さんに勝てず、ほとんど買えておりません。

つまり小店の毎回の乏しい戦果を見れば、何を求めて市場に来ているのかは、誰の目にも明らかです。そんなわけで今日は、ある同業から、市場で文庫を手に入れるコツまで伝授されました。

彼によれば、粒ぞろいの、売れ筋ばかり揃った口を狙うのではなく、玉石混交、というより僅かに玉が混じっている程度の大山を安く落札し、必要なものだけ選んで残りは処分する。その手間を惜しんでいては、高い買い物をするばかりだと言います。

確かに、今日大量に出品されていた中には、あまり札が競合しそうもない文庫の大山も何点かありました。しかし、やはり店主の食指は動かず、だれもが欲しがりそうな口にだけ入札。せっかくの教えを無視した格好で会場を後にしました。

さて夕刻、ネットから落札結果を調べると、なんとか2点ほど落ちたようです。それでも本数にすると29本。量としては十分ながら、問題は質。これは明日、じっくり検分することになりますが、いずれにせよすでに落としてしまったのですから、良いも悪いもありません。

konoinfo at 18:35│Comments(0)

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