2018年03月25日

真正時代遅れ

昨日の記事で、首を傾げた方もおいでかもしれません。『植村正久と其の時代』が、さも高価な本であるかのように取れる書き方たったからです。

植村が何者であるかをご存知の方は、それほど多くないかもしれません。道具屋のTさんも、内村鑑三の名はご存知だったので、彼の本は一回目の荷物に入っていたですが。

KIMG0484それはさておき、その植村の本、かつては十分高価な本であったのです。なかなか揃いで出てくることはなく、専門店などは10万円を超える価格を付けていたという記憶があります。

もっともこれは、かなり古い記憶。そのあとで復刻版が出され、随分と値が下がりましたが、それでも数万円はしていた――そこまでが店主の知識でした。

Tさんが運んでくれた第二便に、きれいな復刻版が揃っているのを確認し、あらためてネットで検索して驚きました。もはや無残としか言いようのない値崩れ状態。

以前取り上げた『校本萬葉集』などと良い勝負。例の「娘一人に婿八人」状態が、ここでも生じていたのです。

自分のことを「時代遅れ」と自嘲することはしばしばですが、どこか謙遜しているつもりもありました。しかし、これはもう正真正銘のout of date。

本でいうなら、絶版品切れ、再版の見通しもない、というところでしょうか。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

12月31日から1月3日まで
休業いたします
Profile

河野書店

Archives