2018年04月15日

無駄足を踏ませる

昨日の土曜日、閉店時刻まで10分を切り、そろそろ店じまいを始めようと席を立った時、電話が鳴りました。

RIMG2726受話器を取ると切迫した様子の声。「そちら今日は6時までですよね?今、駅まで来ているのですが、ここからの道が分かりません。どう行けばよいか教えていただけますか?」

短いやり取りの間に分かったのは、東口から出てしまったらしいということ。となると小店まで、まだ数分はかかります。ともかく歩くべき方向をお教えすると「これから向かいます。間に合わなければ仕方ないですが」。

閉店間際に駆け込もうというからには「ちょっと拝見させてください」というのではなく、何かお探しの本があるはずです。しかし、なんとか午後6時前に小店にたどり着こうとされてか、道を尋ねる以外の話は一切されずに電話をお切りになりました。

店主の方にも、店を閉めてからの予定があります。あまり遅くなっては困りますので、少しずつ表の棚から片付けを始めながら、お客様のご来店を待ちました。

やってこられたのはちょうど午後6時。息を切らしておられます。その荒い息のまま、手帖を開いて一冊の書名をお示しになりました。名を知られた言語学者の翻訳書です。

いやな予感を覚えながらデータベースを検索すると、保管場所は店の棚となっています。お客様にも一緒に探していただきましたが、どこにも見当たりません。冷汗三斗とはこのこと。

やがて捜索を断念、お詫び申し上げることに。幸い理解あるお客様で、お叱りを受けることはなかったのですが、がっかりしてお帰りになる姿を見送りながら、忸怩たる思いでありました。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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