2018年05月23日

ドキドキしたこと

昨日は東京洋書会の日でしたが、同時に、古典籍を中心に扱う東京古典会も、いつものように開かれておりました。

正確に言うと、いつもより盛大に「さつき祭り」と銘打って、3階と地階とを使って開催されていました。

実はその市会に、店主は一点だけ、出品をしたのです。知り合いの若い道具屋さんから預かった古文書です。

文書は額装され、額は布の袋に入れられ、さらに段ボールの箱に入って、その箱の側面には「毛利隆元文書額」と書かれています。

一応店主も中を確かめました。なるほど古そうな紙に毛筆で数行、最後に隆元と読める箇所もあり、書状の末尾部分のようでもあります。

毛利隆元なる人物は、毛利元就の嫡男であるとWikiにも出ています。しかし、彼の文書にどれほどの値打ちがあるものか、道具屋さんにも店主にも見当がつきません。第一にそれが真筆なのかどうかさえ、判断がつかない。

それで専門家の目に任せることにしたのでした。

出品されている様子を確かめに、洋書会を抜け出して古典会を覗いてみると、なかなか見当たりません。ついに地階の最終台までたどり着くと、あろうことかその中央に、でんと載せられているではないですか。

かりに真筆だとしても、分に過ぎた置き場所だと思いましたが、あるいは店主などの気づかない大変な価値があるのかもしれないと考え、ちょっとドキドキしながら結果を待つことになりました。

RIMG2843夕方6時、店からネットで結果を検索してみると、現れた落札価格は、ほとんど入札最低価格。落胆しなかったと言えばうそになりますが、ホッとしたこともまた事実です。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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