2018年06月10日

音楽書買取り

開店して間もなく、お電話をいただきました。「音楽関係の洋書は買ってもらえますか」というお尋ね。

「あまりお値段にならない場合もありますが」と、予防線を張ります。多くの洋書はそうですが、とりわけ音楽書は高い輸入価格で購入されています。買取価格を申し上げて、落差に驚かれることも多いからです。

店主の言葉が届いたかどうか、それには特に反応もなく先を続けられました。「ワグナーとかマーラーとかがたくさんあります」

拝見して値をつけるのは、やぶさかでないとお伝えすると「それならあとで車で持っていきます。段ボール3箱くらいです」お持ちいただけるということですので、お待ちすることにしました。

雨のなか、午後2時過ぎくらいに車が着きました。さっそく運び込まれた段ボールは、大きめなもの6箱。うち3箱は大判で音楽書は一部、残りは美術書。

あとの3箱に入っていたのは確かにワグナーとマーラー、そしてモーツァルトの書簡集全6巻中の4冊。その他と合わせて、ざっと50冊ほどの音楽書です。

研究書らしきものが一番多いのはマーラーで、ほかは読み物系。ただし全体に「使用感」があります。まず目についた比較的状態の良い本を手にしてみますと、線引き書入れが見つかりました。

RIMG2882そこで申し上げた価格が、ご自身で予想されていたより低いものだったことは確かと思われますが、とくにご不満な様子は表されませんでした。

お帰りになったあと、一冊ずつ調べていくと、ほとんどに何らかの線引き書入れが見つかり、買取り額が決して安すぎなかったことを、確信したのでした。

konoinfo at 18:38│Comments(0)

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