2018年06月13日

去年の雪いま何処

ふとしたご縁が元となって、もう何年もの間、年に一度か二度の割合でロンドンにお住いの日本人女性から、本のご注文をいただきます。

注文といっても特定の本ではなく、ご予算の範囲内で、小説類を適当に見繕ってというもの。重量の関係もあり、当然のように文庫本が中心となります。

少し年上の方ですが同性のよしみ、本選びはもっぱら家人が担当してきました。

RIMG2895初めのうちは小店の在庫で賄えていたのですが、何度もお送りしているうちに、次第にお好みも理解できるようになり、それとともに在庫では間に合わなくなったようです。

そもそも文庫本の入荷自体が多くありません。その中にお好みに合う作家が入っていることは、よほどの僥倖。たまにあったと思えば、すでに送ったことのある本。

そんなわけで、ここ何回かは、時間を見つけて何軒かのB***O**を巡り、ようやくある程度の冊数を揃えて責を果たしてきたようでした。

その女性から、今月初めころにまた手紙が届きました。近況と共に、いつものごとく送ってほしいと、現金も同封されています。

そこで家人は例によってある日、まずは渋谷のB***O**へと出かけたのですが、茫然とした様子で戻ってきました。聞けば、本の売り場は極端に縮小され、売れ残りが少しばかり並んでいるような状態とか。

栄枯盛衰を目の当たりにする感慨とともに、どう本を揃えようかと、新たな悩みに直面することになったのです。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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