2018年07月28日

日記の出どころ

台風の様子を伺いながら店に出てきて、いつものように店開き。お昼過ぎてから、少しずつ雨風が強まってきましたが、閉めてしまうほどではない。

そこで、濡れそうな棚だけ店内にしまったりしながらも、結局のところ、時間どおり営業する結果となりました。

RIMG3082しかし気象予報の警告が効いたのか、お出かけの人はぐっと少なく、辛うじて売り上げゼロではなかった、という程度にとどまりました。

ネット注文品の発送が、滞りなくできただけでも、よしとしなければなりません。

さて昨日の明古で見かけた山本露葉の日記。露葉といってもご存知の方は少ないかもしれませんが、明治期の文人で山本夏彦の父にあたります。知っている人には、言わずもがなのことながら。

店主だって名を知るだけで、作品を読んだことなど、もとよりありません。それでも知られざる作家の知られざる日記には、大いに興味をそそられる面もあり、昨日の一言となった次第です。

しかし古本屋としてもっと興味深いのは、その出どころ。この日記と同時に、山本夏彦の自筆草稿やら、スクラップブックなどが昨日の市場には出品されていて、つまり夏彦旧蔵であったことが伺えます。

ところで夏彦旧蔵書といえば、しばらく前に、親しい同業のUさんが引き取ってきたはずでした。積み残してきたとは思われませんので、別の場所に保管されていて、別の業者が入手することになったと考えられます。

廃棄されなくて良かったとは思いますが、Uさんの心境には複雑なものもあることでしょう。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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