2019年02月25日

くばり本の紹介

「単品スピード注文」は、売る側にも買う側にも便利な仕組みであることは間違いないのですが、店主にとっては一段高いハードルがあります。本の状態説明を、過不足なくできるかという問題です。

というのもこれまでは、入力の際に、あまりいろいろと説明を加えていると能率が上がりませんから、簡単な注記にとどめ、詳しくはご注文をいただいたあと、確認メールでお知らせするという方法を取ってきました。

いきなりこのやり方を改めるのも難しいので、当分は、特に説明を要さない、比較的状態の良い本だけを「単品スピード注文」ができるようにしております。

もちろん現在でも耳折れ、線引きなどの欠点があれば表記しているのですが、なかには見落としもあって、確認メールで説明の不備をお詫びすることもしばしばです。

この間などは、図書館本のようにフィルムコーティングがされている本について、何の説明もしていなかったことに気づき、慌てて確認メールでお詫びとご説明をしたのですが、案の定、キャンセルとなってしまいました。

この場合は見落としというより、うっかりミスの表記もれですが。

ところでこのコーティング本は、英文学者齋藤襄治先生の旧蔵書です。ご遺族の依頼で整理に伺ったとき、初版本でさえ構わず、あらゆる本にコーティングが施されているのを見て閉口したのも、今は懐かしく思い出されます。

saitoその売りそびれた本を見直していると、1枚の切り抜きコピーが挟まれているのに気がつきました。週間読書人1987年4月6日号に掲載された由良先生の短い書評、というより紹介文。

紹介されているのは、ある市井の教育者の追悼文集で、非売品。読んでみると、その教育者は齋藤先生のご尊父だと分かりました。由良先生と齋藤先生と、何か接点がおありだったのでしょうか。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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