2019年06月14日

コレクター

今日の明治古典会は、比較的出品数が少なく、市場もいつもより早めに終わりました。

少ないと言っても800点近くはあったらしいのですが、一点ものが多かったため、ボリュームの点から実際より少なく感じられたようです。

メインは先週もご紹介した文学書コレクターの、まだまだあるらしい蔵書整理の続き。50年ほど前から蒐集を始められ、10年ほど前に亡くなられた方と聞きましたが、その量にも質にも驚かされます。

特に稀覯本ばかりを求めたというより、かなり網羅的にお集めになったご様子。それでもその中には、先週の『春と修羅』や、今週の『月に吠える』のような大物も、ちゃんと含まれております。

熱意も知識も、そして資金も持ち合わせた、羨むべきコレクター像が頭に浮かびました。

店主のような門外漢は、買取だろうか、委託だろうかなどと、本より前に、まずそうした買い物を引き当てた業者の方に関心が向かってしまいますが、それこそ下司のヤッカミに過ぎません。

RIMG3727とはいえ、こうしたコレクションが市場に出て、盛時ほどではないにせよ、それなりに札が入り、値がつくことに、一業者として救われる思いがしていることも確かです。

さて、早く終わったおかげで、なかなか取れない店に予約をすることができました。「へぎそば」の金剛庵です。しかも椅子席。

たまに席が空いていても小上がりの座敷席で、足腰の痛みに耐えながらというのが常のことでしたので、今日は安心してゆっくりと食事を楽しむことができました。

しかしいつもながら見事に満席。そんな店で5人のうち飲むのは3人、しかも皆小食。勘定書の数字が申し訳ないくらいでした。

konoinfo at 21:05│Comments(0)

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