2019年06月27日

懐かしの現日

本棚一つ分くらいの蔵書でも、引き取りに来てもらえるだろうかというお問い合わせを、数日前にいただきました。店主とあまり違わない年恰好の男性が、ご来店になって。

場所をお尋ねすると、久我山あたりでしたでしょうか。決して遠くはありませんが、ちょっと空いた時間でという距離でもありません。

要するに本次第ですから、どんな本ですかと伺うと、ご自分の本ではないので良くわからないとのこと。亡くなられたご親類が残された本とかで、捨てるのが忍びないからとおっしゃいます。

せめて何冊かのタイトルでも分かればと申し上げると、では今度行ったときに写真を撮ってきますと、その日はお帰りになりました。

昨日のお昼、再びお越しになり、スマホに撮ってきたという画像を見せてくださいました。「ちょっと暗くて分かりにくいですが」とおっしゃって。

しかし棚から降ろして積み上げられたらしい本の山を一目見て、それがどんな本であるかはすぐに分かりました。

RIMG3817画面の約3分の2を占めているのは、なつかしい筑摩書房の「現代日本文学全集」、通称「現日」です。残りの山は中央公論社「世界の文学」。

「現日」を最後に売ったのは、30年近く前のこと。韓国の留学生から頼まれて、市場で仕入れ、100冊を1万円でお売りいたしました。国元へ送る荷造りを、お手伝いしたことも思い出します。

最近市場で見かけることも少なくなりましたが、希少になったからではなく、値が付かないことを見越して持ち込まなくなったからでしょう。

男性には「残念ながら」と事情をお話しして、お断り申し上げた次第です。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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河野書店

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