2019年06月29日

後悔の比率

助手席で家人が広げた新聞に、ちらりと気になる文字が見えました。「全集」家にありますか?という見出し。

広げたのは今朝の朝日新聞be、土曜朝刊の附録です。「何が書いてある?」と尋ねると、記事を読み上げてくれました。記事は「be)between 読者とつくる」というタイトルの「beモニターへのアンケートをもとにした企画」。

その最初の質問が「全集」家にありますか?で、それに対し1709人が回答。「はい」と答えた人が45%、「いいえ」が55%というのがその結果です。

以前にも何かで、この企画記事を取り上げた記憶があります。その時もたぶん同じことを言った気がしますが、まずこのアンケートの対象自体がかなり偏った層のはず。

第一に新聞を読む人びと。その上でこの質問に答えようという人々。ですから世間の半分近くの家に全集があるなどということは、決して実態ではないでしょう。

RIMG3822「はい」と答えた人のうち293人が「作家・詩人の個人全集(選集を含む)」を持っておられるとか。これを率に直すと、全体の17%ということになります。これも朝日新聞を読み、このアンケートに興味を抱いた人のうち――と読まねばなりません。

というわけで統計的に見ることには、あまり意味はなさそうですが、ちょっと興味深かったのは、最初の問いに「いいえ」と答えた、つまり家に全集のない人に対する「手元に置いておけば良かったと後悔している「全集」は?」の問いに「ある」と答えた人37%という数字。

最初からなかった人と、あったけど処分してしまった人とが対象の設問ですから、実際に処分した人のうち、後悔している人の比率は、かなり高いのではないでしょうか。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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