2019年07月01日

自身で整理する

KIMG1067岩波の『図書』7月号に「父の書斎」(高橋真名子)というエッセイを見つけました。

二月の半ばに父・高橋英夫が旅立ってから早二ヵ月が過ぎた。

その書き出しから、氏が今年初めに亡くなられていたことを知りました。あるいは新聞記事などで目にしたかもしれませんが、記憶に残ってはおりませんでした。

以前、氏の蔵書が市場に出たことがあります。ドイツ語を中心とした洋書ばかり数百冊で、取り立てて多いとは言えない量です。

保存状態もあまり良くはなく、読み込まれて線引きなどのある本も目立ちました。しかし何冊か見て行くうちに、挟まれていたハガキなどから、その旧蔵者が高橋英夫さんだということが分かったのです。

それで札を入れたところ、他に入札者もなく下札で手に入り、しばらく店に並ぶことになりました。カール・ケレーニイ『神話と古代宗教』の原著も含まれていましたが、線引きは多いのに特に興味深い書入れなどはなく、表の安売りコーナーに出した記憶があります。

その時の何冊かはデータ登録し、今も残っている本があって、調べてみたら2017年1月末のことでした。

『図書』のエッセイでは、蔵書整理については触れられていません。17年前にマンションへ引っ越しされているそうで、書かれているとおりの蔵書量だったとすれば、その時点で一度は大整理をされたかもしれません。

2年前の洋書は、ご自身で身辺整理を始められたものだったでしょうか。エッセイを読む限り、その整理は、必ずしも捗らなかったようではありますが。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

12月31日から1月3日まで
休業いたします
Profile

河野書店

Archives