2019年12月07日
トークイベント
小田光雄さんのトークイベントを聞きに行きました。
『古本屋散策』で第29回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した記念に、古書組合がお願いしてご足労いただき、会館7階の会議室で開かれたものです。
冷たい雨の中、どれほど人が集まるか心配されましたが、事前申し込みのあった約30名ほどの方は、皆さん律儀にご出席いただけたようで、主催側も一安心。
などと言うと自分も主催側の一員のように聞こえますが、今回のイベントに関しては、店主は単なる聴衆の一人。ご本人と幾らかのご縁があって、足を運んだだけです。
午後2時からおよそ1時間半、質疑応答まで含めると約2時間、自らの著作活動や、古書、古書業界との因縁ばなし、さらには出版史などを、受賞作に絡めてお話しいただきました。
中で印象に残ったのは、大正時代をとりあげて、我が国の近代出版史上、重要な時代だと分析されていたことです。
しかしそれよりさらに強い印象を与えたのは、現在、出版や書店業界が、いかに苦境に立っているかという話で、小田さんの抱いておられる危機感が、ひしひしと伝わってきました。
ドゥマゴ文学賞のパンフレットの中で鹿島茂さんが指摘しておられるように、小田さんの活動は「近代出版流通システムがいずれ機能不全に陥ることが明らかな以上、代替システムを模索して」おこうという試み。
そんな問題意識を、古本屋にも共有してもらえればと、謝礼らしい謝礼も出ない組合イベントに、ご協力いただいたのだと思います。
『古本屋散策』で第29回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した記念に、古書組合がお願いしてご足労いただき、会館7階の会議室で開かれたものです。
冷たい雨の中、どれほど人が集まるか心配されましたが、事前申し込みのあった約30名ほどの方は、皆さん律儀にご出席いただけたようで、主催側も一安心。
などと言うと自分も主催側の一員のように聞こえますが、今回のイベントに関しては、店主は単なる聴衆の一人。ご本人と幾らかのご縁があって、足を運んだだけです。

中で印象に残ったのは、大正時代をとりあげて、我が国の近代出版史上、重要な時代だと分析されていたことです。
しかしそれよりさらに強い印象を与えたのは、現在、出版や書店業界が、いかに苦境に立っているかという話で、小田さんの抱いておられる危機感が、ひしひしと伝わってきました。
ドゥマゴ文学賞のパンフレットの中で鹿島茂さんが指摘しておられるように、小田さんの活動は「近代出版流通システムがいずれ機能不全に陥ることが明らかな以上、代替システムを模索して」おこうという試み。
そんな問題意識を、古本屋にも共有してもらえればと、謝礼らしい謝礼も出ない組合イベントに、ご協力いただいたのだと思います。
konoinfo at 18:30│Comments(0)│
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