2020年01月08日

蒐集というスポーツ

もう一度『本を愛しすぎた男』について。

ノンフィクションだと分かってみると、現在の米国古書業界の様子も、いろいろ伺い知ることができて、なかなかためになる本ではあります。

取り上げられている初版本や限定本などに、価格がついているのも興味深い。原著の刊行は2009年だそうですから、今もあまり変わりないでしょう。

オークションカタログを取り寄せて、日ごろからチェックを怠らない同業から見れば、今さらというような事でしょうが、不勉強な店主には、およその相場が分かるだけでも参考になりました。

それはそれとして、気になった箇所がありました。

私は古書店主が「本の蒐集はスポーツだ」と言うのを何度か耳にしたことがある。

おそらく原文でもsport(s)となっていたでしょう。ただこれをスポーツと訳す(?)と、本来のニュアンスが伝わらないような気がするのです。

たまたま在庫に、Sportsをタイトルに持つ本があります。
Short sketches of the Wild sports and Natural History of the Highlands (1846)ほか一冊を合本した、つまり狩猟の本。

sportsこれに限らず古い本でSportsとあるのは、多くがHuntingを扱ったもので、古本屋がSportsという場合はそのニュアンスが強いと思います。Huntingでは当たり前すぎるので、そうした言い方をするのでしょう。

ではどう訳せばよいかと聞かれても、良い案があるわけではないのですが。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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河野書店

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