2020年07月12日

急いで引取り

久しぶりに「落丁繰り」をいたしました。5枚ずつ頁を繰ってノンブルを追っていく作業です。かつては古本屋に勤めると、ほぼ最初に教えられる仕事でした。

昔の本に落丁乱丁が多かったのかというと、それほどではなかったのですが、たとえ稀だとしても、気づかずに売った場合、店の信用に関わるという考えがあったからです。

もちろん今もあります。仕入れた本は全て落丁を調べる、という店も少なくありません。

もうひとつ、落丁本に関しては、落札後一定期間内なら返品できるというルールがあります。それで例えば揃い物とか、高額な本とかは、急いで調べたりするのです。

店主の場合は昨日落札した13本口でした。その中で欲しかったのは数冊だと申しましたが、それに落丁があると、場合によっては残り全部を返品しなければなりません。そのために少しでも早く調べたかったのです。

今朝、車で南部会館まで落札品を引き取りに行ったのですが、手早い人なら、その場で数冊の落丁を繰って、それから持ち帰ることでしょう。

RIMG4369しかし店主は、ひとまず持ち帰ることにしました。店にすべて降ろしてから目当ての本に落丁がないか調べ、確認できましたので、残りの本を処分する作業に移りました。

どうやら同業の古い在庫品だったらしく、全集の端本が何組もあったり、ひどく状態の悪い本も混じっていて、手元に残せたのは1本分程度。12本は廃棄。しかし思いがけず活かせる本も見つかって、納得の買い物でした。

ただ早く引き取りに行き過ぎたためか、落札品が所狭しと積み上げられていて、店主の山はその奥の方。引っ張り出すのに少し苦労いたしました。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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