2020年07月21日

趣味の不一致

家人はアクション映画のファンで、病が高じてnetflixを契約し、夜ごと見ふけっているのですが、最近ある作品の一場面を、店主に見せてくれました。

女性が古い革装の本を男性に手渡すと、男性はパッと開いて一瞥し「ドン・キホーテの初版か。高いんじゃない?」といったようなことを言うシーンです。

一瞬、あり得ない状況だと思って家人にはそう告げたのですが、そもそもがあり得ない設定の話、つまり一種のファンタジーなのだと知らされ、興ざめいたしました。

古い版本が初版であるかどうかを一目で見極めるのも、ほとんど不可能なことですが、そんな人物が、その稀少性を知らないはずはありません。

RIMG4375ちなみにネットで調べてみたところ、1989年に150万ドルで取引された記録があるようです。いずれにせよそうした点について、まともに突っ込んでも仕方ない映画であることだけは分かりました。

少なくとも原作者や脚本家は、ドン・キホーテの初版が、いかに稀少なものであるかは十分承知の上で、それを小道具にしたのでしょう。

ただ古本屋の感覚からすると、一度も見たことがない本はもちろん、初見ではない場合でも、それが本当に初版かどうかを判定するのは、それほど簡単ではありません。

その点まで含めて一種のギャグとして見せているのだとしたら、なかなかのものだとは思います。

肝心の作品については、家人は結構面白かったと申しておりますが、店主は一つも見る気が起きません。趣味の合わない夫婦です。

※あえて映画タイトルを挙げませんでした。ご興味のある方は、以上の情報をもとにお調べください。

konoinfo at 19:30│Comments(0)

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